英語学習における正しい目標設定の仕方と目標活用術

時計が大きく拡大されている写真

目標を正しく設定し上手に活用することが出来れば、英語学習の道のりは非常に楽なものになります。

あなたは目標のもつ力を最大限に引き出せていますか。

※2017/6/22更新

英語学習に欠かせない3つの目標

私は英語学習を進めるにあたり役割の違う3つの目標を設定しています。

これらの目標は、互いに足りない部分を補完しあいながら、

私が英語学習に挫折するのを予防し、学習を効率的なものにしてくれます。

 

なぜ目標が3つも必要なのか

目標設定とは非常に奥深いものです。

目標が高すぎると、挑戦しようとする気持ちよりも「無理かもしれない」という気持ちが勝ってしまい、うまくモチベーションが上がってきません。

でも目標が低すぎると、
ワクワクする気持ちが生まれないので、日頃の勉強に力が入りません。

では高すぎず低すぎず「手の届きそうな」目標を立てればいいかというと、

そう単純ではありません。

本当はフルマラソンに挑戦したいのに、手の届きそうな「5キロ走破」を目標にしなさいと言われて頑張るエネルギーがわいてくるでしょうか?

フルマラソンを夢みて頑張ったほうがモチベーションは高まりますよね。

 

英語学習に欠かせない「3つの目標」

そこで必要になるのが、異なる3つの目標なんです。

  1. 長期目標
  2. 短期目標
  3. 行動目標

これらの目標を設定することで、
挫折しにくい、効率的な学習環境を実現することができます。

さきほどの例でいえば、

「フルマラソンに出場する」という長期目標に加えて、「5キロ走破」という短期目標を設定すれば、

モチベーションを維持しながら、頑張ることができるようになります。

さらに、日頃のトレーニング内容を決めた行動目標を設定すれば、

何をすればよいかが明確になり、夢に向かって着実にトレーニングを積み重ねることができるようになるでしょう。

 

正しい目標設定の仕方

それではさっそく、それぞれの目標を設定する具体的な方法や設定のコツなどについて、1つずつ具体的に説明していきますね。

1. 長期目標: ゴールイメージ

階段の途中でスーツ姿の日本人男性と外国人男性が会話しています

高校野球で言えば、「甲子園に行きたい」という目標がこれにあたります。

英語学習で言えば、

  • 英語を使いこなして世界中を旅したい
  • 2020年東京オリンピックでボランティアを経験したい
  • 翻訳家として独立したい

などです。

つまり、
いつか叶えたいと思っていることや憧れていること。

言い換えれば、英語学習の最終目標であるゴールイメージのことです。

この目標をうまく設定することが出来れば、モチベーションが上がり、勉強に力が入るようになります。

長期目標を設定するときのポイント

1. 心のブレーキを外す
「無理かもしれない」という気持ちを手放す。夢があるのに挑戦する前から諦めてしまうのは勿体ないこと。

2. 純粋に憧れる
目標を達成しているところをイメージしたときに、「ワクワクする」「モチベーションが上がってくる」ものを選ぶ。

3. 具体化する
学習の方向性を決めてくれるレベルまで具体化する。 例えば「翻訳家」「英語講師」「語学ボランティア」「プライベートで外国の友人をつくる」では学習の方向性が大きく変わってくる。
※長期目標は、学習の方向性を決めるコンパスのような役割を果たす

あまり深く考えず「〜したい」という気持ちを大切にする

「目標設定は具体的に、現実的に、達成を数字で測れるように、期限を決めて・・・」

という人もいますが、ここでは必要ありません。

長期目標を深く分析するというのは、ろくにバッティングも守備も出来ない高校1年生が、3年後の甲子園についてあれこれと考えて悩むようなもの。

まだまだ先の、どうなるか分からないことについて深く考えても仕方ありませんよね。

真面目な人ほど、目標を細かく分析し具体化させ過ぎる傾向があるので、気をつけてください。

 

どうしても思いつかないという人は、

3年後よりも5年後、5年後よりも10年後という風に、時間軸を変えてみましょう。

「50歳までにはこれを達成したい」という目標設定の仕方でもいいと思います。

また、書籍や雑誌をパラパラとめくってみるのもいいかもしれません。

英語に関わる仕事や職業にはどのようなものがあるか、英語学習者はどのような目標を設定しているのか、など

目標設定の参考になる情報が見つかるかもしれません。

 

【関連記事】
長期目標を考えるうえで、英語を習得するまでの大体の時間の目安を知りたい人は、こちらの記事も参考にしてみてください⇒ 英語を習得するまでに必要な勉強時間の目安とは?

 

 

2. 短期目標: ベイビーステップ

おむつをはいている赤ちゃんがよちよち歩きをしているところです。

長期目標の次に必要なのが、短期目標です。

短期目標とは現時点で目指すべき短期的な結果」のことです。

ベイビーステップという言葉を知っていますか。

赤ちゃんのよちよち歩きのように、無理せずできるところから物事を進めていこうという言葉です。

短期目標は、このベイビーステップという考え方で設定します。

この目標を設定すれば、
目先の目標が定まり、行動の計画が立てられるようになります。

短期目標を設定するときのポイント

1. 長期目標のほうを向く
長期目標と同じベクトル(方向性)をもつように設定する。短期目標を達成していった先に長期目標がないといけない。

2. 積み上げで考える
長期目標から逆算して考えるのではなく、自分の今の力量から「まずはどこを目指すべきか」と考えて設定する。

3. 小さく考える
最初から欲張りすぎない。小さな目標を着実にクリアしていくイメージをもつ。

長期目標から「逆算」せず、今の力量から「積み上げ」で考える

特に大事なのが「長期目標から逆算して設定しない」ということです。

よくやってしまいがちなのが、

逆算で無謀な目標を立てて、挫折しやすい状況をつくってしまうこと。

結果を意識しすぎることで陥ることが多いように思います。

たとえば、まだ英語初心者なのに「英語をペラペラになりたい」からといって「毎日1時間の英語スピーキングにチャレンジする」という無謀な目標を設定してしまったりします。

 

そうではなく、あくまでベイビーステップの考え方で、
今の力量から積み上げで設定するのが挫折しないコツです。

久しぶりに英語学習を始めるのなら、まず設定すべきなのは

  • 1か月かけて中学英語の文法を見直す
  • 1か月後に会話の練習にもっていけるところまで自信を深める

といった目標です。

まずは短期的に出来そうなことを目標として設定するようにしましょう。

 

短期目標は学習のターゲットになる

長期目標だけで学習を進めると、何をすればよいか分からなくなります。

「英語を話せるようになりたい」という長期目標だけでは、学習内容をどう設計すればよいか、いま取り組んでいる学習が本当に報われるのか、いまいち分かりませんよね。

ここに短期目標が加わると、やるべきことが一気に明確になります。

「まず最初に目指すべき目標はこれ」という風に手の届きそうなところに学習のターゲットが設定されるので、何をすればよいかが見えてくるんです。

長期目標に短期目標を加えることで、学習のモチベーションが高まり、

目指すべき方向性と実際に何をすればよいかが見えてくるようになります。

 

3. 行動目標: ルーティン

スターバックスの窓際の席で、オフィスカジュアルに身を包んだ男性が英語の学習をしています。

長期目標と短期目標だけでは、具体的な行動は生まれません。

そこで必要になるのが、行動目標。

行動目標とは
短期目標を達成するために必要なルールや実行計画のこと。

ここではルーティンを大切にします。

ルーティンとは、毎回決まったやり方や手順で物事を処理していく「日課」のようなもの。

朝起きたら朝日を浴び、歯を磨き、顔を洗う。これも立派なルーティンです。

ちなみに野球のイチロー選手は、安定したパフォーマンスを実現するために、試合前に毎回同じ手順でランニングやストレッチをするなどのルーティンを行なっているそうです。

イチロー選手のように完成度の高いルーティンを考える必要はありませんが、

行動目標をつくるときは、
日課になるように意識することが重要です。

行動目標を設定するときのポイント

1. 無理をしない
自分の生活スタイルに合わせて、無理のない範囲で目標を設定する。最初から意気込みすぎて、「毎日6時間勉強!」というような計画を立てないこと。

2. ざっくり設定する
ルーティンになるように、反復して継続できる形で目標を設定する。「20時~21時」のように、厳密に設定すると実現のハードルが高くなってしまうので、幅をもたせて大まかに設定する。

例:平日はすきま時間を使って1日1時間、週末は朝早起きして土日で合計3時間学習する

3. 柔軟に考える
計画通りに実行できない時のことも考えておく。例えば、「朝に勉強できなかった場合は、その分を夜にまわす」といった具合に。

行動目標は、短期目標を達成するために設定する

行動目標を考える時のポイントは、「どういうルーティンを身につければ、短期目標を達成できるだろうか」としっかりイメージすることです。

「この学習習慣を身につければ、間違いなく短期目標は達成できる」というものを設定するように意識しましょう。

ただし、注意が必要なのは、決して無理をしないということ。

無謀な行動目標を設定してしまうと、英語学習が義務に感じるようになってしまうかもしれません。

過度なストレスがかかって英語学習に挫折してしまっては本末転倒です。

まずは無理なく実行可能なレベルから始めていきましょう。

 

【関連記事】
一度やると決めた勉強の予定を、着実に実行するにはコツがいります。具体的な予定の立て方や実行の仕方については、こちらの記事にまとめました⇒ どんなに忙しくても英語の勉強時間を確保できるようになる方法

 

学習を効率化する目標活用術

自転車で街中を走っているイメージ写真です。

目標は設定して終わりではありません。

学習を実際に始めたあとでも、場合によっては目標を設定し直さなければいけないことがあります。

ここからは、設定した目標を上手に活用しながら

英語学習を効率的に進める方法を3つに分けて説明します。

 

1. 行動目標を達成できないとき

長く学習を続けていると、なかなか行動目標が達成できないことがあります。

そんなときは思い切って行動目標を変えてしまいましょう。

目標をブラさずに頑張るというのは、姿勢としては美しいのですが、

目標に固執しすぎることで挫折してしまうというケースもあるんです。

もちろん、忍耐強く頑張りぬくことで目標を達成できるケースもあるので、

目標を変えるかどうかは、その時々の状況で判断することになります。

 

「できること」を目標に設定する

行動目標を変えるときは、「なぜできなかったか」を深追いせずに

できていることに注目するのがポイントです。

たとえば、

現状なんとか1日1時間学習時間を確保出来ているのであれば、1日3時間と高望みせず、まずは1日1時間を行動目標に設定するんです。

すでに出来ていることを元に考えれば、無理せず英語学習を習慣にすることができます。

学習が習慣になってきたところで、1日2時間、3時間と少しずつ学習時間を増やしていくようにすれば、

無理なく学習時間を増やしていけるようになります。

 

行動目標に合わせて短期目標も修正する

行動目標を再設定したときは、それに合わせて短期目標も修正します。

短期目標の基本は、あくまでベイビーステップ。自分の力量に合わせて、目標を調整しましょう。

ここで短期目標を変更しておかないと、行動目標と短期目標の間に大きなギャップが生まれ

「行動目標を達成したのに短期目標を達成できない」という事態に陥ってしまいます。

せっかく行動目標を達成したのに、短期目標を達成できなかった、という状況が生まれると、学習のモチベーションが下がってしまいます。

そうならないように、短期目標の修正を必ず行うようにしましょう。

 

2. 短期目標を達成したとき

短期目標を達成したときは、さっそく新たな目標を設定しましょう。

短期目標を達成すれば、あなたのステージやレベルが一段上がります。

新たなステージに立てば、これまでは考えられなかった新たな目標が視界に入り、その目標を越えることが次の目標になるでしょう。

そして、これまでのように短期目標と行動目標を設定し、新しい学習習慣を身につけていきます。

 

行動目標と短期目標で、長期目標を達成する

自転車でいえば短期目標と行動目標は、前輪と後輪。どちらが欠けてもいけません。

その自転車を乗りこなして長期目標を達成するのが、あなたのやるべきことです。

時には学習がうまくいかないこともありますが、目標を設定して自転車をこぎ続ける限り、ゆっくりでも確実に前に進んでいます

道中の景色を楽しむぐらいの気構えで、自分のペースを大切にしながら、着実に英語学習を進めていってください。

 

3. 長期目標は具体化する

学習を進めるのと並行してやっておきたいのが、長期目標の具体化。

ゴールイメージが具体的になればなるほど、どうしても達成したいという思いが強くなり、

普段の英語学習にも身が入るようになるからです。

伸び悩みの時期やマンネリの時期に入って挫折しそうなときも、

目標達成への気持ちが十分強ければ、忍耐強く学習を継続することができます。

日々の学習をコツコツ進めることも大切ですが、長期目標を達成したいという気持ちを丁寧に育てていくのも同じくらい大切なことなんです。

 


目標を制する者は、英語学習を制する

これまで見てきたように、目標をうまく活用することができれば、英語学習のモチベーションが上がったり、学習を効率化できたり、学習習慣をつくることができたりと、様々なアドバンテージを手にすることができます。

しかし、うまく目標を生かすことが出来ないと英語学習を挫折する原因になってしまうこともあるため、その取扱いには注意が必要です。

目標を使いこなせるようになるには多少慣れが必要ですが、

実際に目標の設定や修正を行いながら学習を続けるという経験をしていけば、目標の取り扱い方が次第に分かるようになります。

ぜひ一度、あなたの学習に取り入れて、その効果を実感してみてください。