英語の文法って実は簡単。初心者でも着実に身につけられる方法

突然ですが、あなたは文法に対して、どのようなイメージをもっていますか?
- 難しい
- 分かりにくい
- 退屈
- おもしろくない
もしこんなイメージをもっているようなら、まずはこの思い込みをなくすところから始めたほうがいいかもしれません。
なぜなら、
文法は、あなたが想像しているよりもずっとシンプルで簡単なものだからです。
この記事では、文法の基礎をゼロからしっかり固める方法について、
文法の仕組みについてふれながら、具体的にお伝えしたいと思います。
目次
英文法を賢く正しく理解しよう
英文法は、簡単にいうと英語を組み立てるときのルールのことです。
ルールとは、ある範囲の中で形成された決まりごとや規則、守るべき約束のこと。
というふうに、ある状況や刺激に対して起こすべき行動や反応が示されるのが普通です。
身近な例でいえば、
とか、
などがこれにあたります。
英文法はシンプルなルール
英文法も「こういうときは、こうする」というシンプルな決まりごとの集まりなので、1つ1つのルールは難しくありません。
例えば、
という言葉をつくりたいなら、
- English(英語)
- easy(簡単な)
- is(~です)
という3つの単語を並べて
とすれば完成しますが、
これは次のルールに従っただけです。
ルール
現在形の『ーは…です』というタイプの文章をつくるときは、主語、be動詞、補語の順番に並べる。
- 主語(=English)
- be動詞(=is)
- 補語(=easy)
このルールより、
「英語は簡単です」
という英語は、
English is easy.
となる。
簡単ですね。
ちなみに、このルールを知っていれば、単語を入れ替えるだけで様々な文章をつくることができます。
= “Japanese is easy.”
= “Japanese is difficult.”
= “This is my iPhone.”
このように、『ーは…です』というルールの範囲内で表現できる言葉であれば、
単語を組み合わせるだけでいくらでも作ることができるようになります。
文法は組み合わせて使われる
実は文法のルールは単独で使われるケースだけではありません。
むしろ大抵の言葉は、複数のルールを組み合わせてつくられます。
そのため、
英文法を勉強するときは、ルールだけでなく、組み合わせ方も学ばないといけません。
このことを理解するために、さきほどより少し難易度の高い文章について考えてみましょう。
英文法の組み合わせ方
この文章を英語にするには、どうすればいいでしょうか。
そんなに長い文章ではないので、簡単に思えるかもしれませんが、
実はこの文章をつくるには、
3つの文法ルールを組み合わせないといけません。
ひとつずつ見ていきましょう。
ルール1. 『ーは…です』
まず必要になるのは先ほどのルール。
『ーは…です』という文章をつくるルールを使って「あなたは幸せです」という英語を組み立てます。
ルール通り、主語、be動詞、補語の順番に単語を並べてみましょう。
- 主語(=あなた)
- be動詞(=です)
- 補語(=幸せ)
※英語で「あなた」は You、「幸せ」は happy です。
するとこうなりますね。
これで完成です。
と、言いたいところですが、実はまだ完成ではありません。
ここで2つ目のルールが登場します。
ルール2. 主語とbe動詞の対応
次に必要になるのが、
be動詞は主語に合わせて適切なものに変えなければいけない
というルールです。
具体的には、
主語が You(あなた)になる場合、be動詞は is ではなく、are にしないといけません。
ですので、正しくはこうなります。
(あなたは幸せです)
これでやっと『ーは…です』の文章がつくれました。
最後に、これまでつくってきた「あなたは幸せです」という文章を、
「あなたは幸せですか?」という疑問文に変えます。
ルール3. 『ーは…です』の疑問文
3つ目のルールは、
『~は…です』のタイプの文章は、be動詞と主語を入れえかえると疑問文になるというもの。
つまり先ほどの文、
(あなたは幸せです)
これを疑問文にするとこうなります。
(あなたは幸せですか?)
※文の最初にきた頭文字は、大文字になります。また、疑問文の最後には「?マーク」がつきます。
これで完成です。
英語を話せるようになるには、文法ルールの組み合わせ方を勉強しないといけないということが、これで理解していただけたのではないでしょうか。
独学で文法の基礎を固める方法
独学で文法の基礎を固めるときは、これまでお伝えしてきたことを理解したうえで、次の3つを意識するのがポイントです。
- 文法のルール習得に集中する
- 様々なタイプの問題を解く
- 積極的に英作文に挑戦する
そうすることで、無駄な学習を省きながら、英会話に使える文法知識を着実に身につけることができます。
それぞれについて具体的に説明していきますね。
1. 文法のルール習得に集中する
独学で文法を学ぶには、市販のテキストや教材を使う必要がありますが、
教材を選ぶときは文法のルールにフォーカスしたものを選ぶようにしてください。
学校の教科書のように、単語や表現・フレーズの記述が多いテキストを使うと、
文法以外の知識に惑わされてしまい、文法学習がはかどらない可能性があるからです。
すでに見てきたように、文法はとてもシンプルなルールの集まりです。
なので、文法を効率よく学習するためには、文法ルールについて、丁寧かつ簡潔に説明しているものを選ぶのがポイントになります。
2. 様々なタイプの問題を解く
次に大切なのは、様々なタイプの問題を解いて、文法の理解をしっかり深めるということです。
文法ルールを知っているのと、問題を解けるのでは、理解のレベルに大きな差があります。
通常、文法テキストには理解度を確認する演習問題がおさめられているので、
文法ルールを学んだあとは、
意識的に色んなタイプの問題にチャレンジして理解を深めましょう。
演習問題の例
選択問題
()内から適切なものを選びなさい
You ( is / am / are ) my best friend.
訳)君は僕のベストフレンドだ
穴埋め問題
日本語訳に合うように、適切な英語を埋めなさい
( )( ) you talking about?
訳)何を言ってるの?
並び替え問題
日本語訳に合うように、次の単語を並び替えなさい
( Miki / I / you / mind / if / you / do / call / ? )
訳)ミキと呼んでもいいですか?
3. 積極的に英作文に挑戦する
問題をといて文法の理解を深めたら、
日本語の文章を見ながら英語を組み立てる「英作文」に取り組みましょう。
英作文(例)
次の日本語を、英語にしなさい
「 週末は何をしていたんですか?」
日本語を英語にする過程で、文法の知識をつかって言葉を組み立てる練習ができます。
いくら文法知識が豊富で、演習問題が解けても、言葉を組み立てられなければ、英会話では役に立ちません。
英語を話せるようになりたいなら「習った文法ルールを使って文章をつくれる」ところまで学習する必要があります。
基礎固めにお勧めの文法教材
これまでの内容をふまえたうえで、文法の基礎固めにつかえるお勧めの文法教材を紹介したいと思います。
本屋にいくと様々な文法教材を目にすると思いますが、
英会話のために勉強するなら、中学英文法で十分です。
学ぶときは「自分のレベルにあった教材を」「易しいところから」「内容を飛ばさず順番に」勉強するようにしましょう。
その場合は、選択問題や穴埋め問題を解いたあと日本語を英語に直したり、並び替え問題をヒントなしで解いてたりして、自分で工夫しながら英作文に取り組むようにしてください。
英文法を初めて学ぶ人、英文法が苦手な人向け
英文法を初めて学ぶという人は、中1、中2、中3というふうに、各学年が1冊ずつになっているシリーズがおすすめです。
3冊買う必要があるので、その分お金がかかりますが、
中学3年間分を1冊にまとめてあるテキストに比べて、説明が丁寧で問題数が多いので、学習の手を止めずにサクサク理解していけます。
また、学校で文法を習ったことがあっても「英語が苦手」「文法が嫌い」という人は、同じ方法で1冊ずつ終わらせていくことをお勧めします。
お勧めの教材
くもんの中学基礎がため100%
とってもやさしい英語
英文法を「丁寧に」やり直したい人向け
という人は、中学3年間分を丁寧に解説しているテキストを選びましょう。
説明不足ではなく、冗長な解説になっていない、バランスのよいテキストを選ぶのがポイントです。
お勧めの教材
Mr.Evineの英文法ドリル
内容が一部重複しているが、中1の内容は中学3年間分のベースになるので、1冊目からやることで丁寧により深く文法を理解できる。
英文法を「サクッと」見直したい人向け
英語が得意だった人や、普段英語を勉強していて中学英文法を見直す必要に迫られた人は、
3年間分の文法知識が1冊にまとまっているテキストがお勧めです。
サクッと見直すだけなら文法ルールの解説を読むだけでもいいのですが、
問題を解いたほうがより理解が深まるので、ここでは別冊でドリルを出しているテキストを紹介します。
お勧めの教材
ハイパー英語教室
2冊目はその準拠ドリル(問題集)。テキストには最低限の問題しか載っていないので、別冊のドリルを活用するとより理解が深まる。
番外編:文法の解説書
教材に加えて、1冊手元においておくと便利なのが、文法の解説書。
疑問に思ったときにすぐ調べられるので、文法学習がよりはかどるようになります。
文法を初めて学ぶ人、文法が苦手な人に特にお勧めです。
やさしい中学英語
中学生がもつ疑問をどんどん解消していく授業は面白く、読み物としても楽しめる。

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